欅並子の馬ウマ日記

競馬歴28年で、東京競馬場が主戦の競馬ライター、欅並子(けやきなみこ)がいろいろ書いてます。競馬予想、競馬文化にまつわるいろいろな出来事を、私目線でレポートします。競馬って、馬券を当てる以外にもいろいろ楽しいこと、ありますよね!(馬券も当てたいけどね)ほぼ毎日更新。

スワンステークス2023 京都に残された最後のスワン?展望と、ちょっとしんみりする話

こんにちは、欅並子です。

 

今週土曜日には東西で2つの受賞が予定されています。

今日は、京都競馬場で行われるスワンステークスについて見て行きたいと思います。

 

スワンステークスは、1958年に創設されたレースで、創設時は京都競馬場の春期開催で行われる5歳(現4歳)以上の重賞競走でした。距離は芝1,800メートルでした。1972年には芝1,600メートルに短縮。

1984年に開催時期を秋へ移し、出走条件を4歳(現3歳)以上に変更。距離も現在と同じ芝1,400メートルに変更されました。

 

レース名の「スワン」の由来ですが、スワン、つまり白鳥ですね。

京都競馬場は真ん中に池があって、その池では白鳥が飼育されていました。

調べてみると、JRA公式サイトのハズだけど、なんかアーカイブ?みたいな怪しいサイトが出てきて、そこにはこう記されいます。

 

www.jra.go.jp

 

昭和32年の購入当初は16羽だったものがドンドン増えて、後から入れた黒鳥を合わせると、今では軽く100羽(!)を越える大所帯となっているとか。

 

昭和32年とは西暦に直すと1957年ですから、スワンステークス創設の前の年ですね。

白鳥は、今もいるのでしょうか。

さらに調べてみたところ、2016年に京都競馬場の白鳥たちに鳥インフルエンザ感染が見つかり、すべて殺処分になったという記事が出てきました。

 

birdnewsjapan.seesaa.net

 

その後、京都競馬場に新しい白鳥が来たという情報はありません。

 

京都競馬場といえば、以前はスタンドの愛称を「ビッグスワン」「グランドスワン」などと呼び、ゴール板のデザインも白鳥モチーフになっていました。

しかし、改装の際にスタンド名は「ステーションサイド」と「ゴールサイド」に、ゴール板のデザインもコースの形を模したものに変わって、すっかりスワンがいた名残がなくなってしまいました。

もしかしたら、スワンステークスが京都競馬場に残された最後のスワンなのかもしれません。

そう考えると、ちょっとしんみりした気持ちになってしまいますね。

 

とはいえ、走る馬たちには直接は関係がない話です。気を取り直して展望に参りましょう。

 

2021年・2022年は京都競馬場改修のため、スワンステークスは阪神競馬場で開催されました。京都競馬場で行われるスワンステークスは3年ぶりですが、過去10年のデータで好走馬の条件をチェックします。

  • 1,2番人気の馬
  • 前走はマイル以上だった馬
  • 直近のレースで9着以内(G1を除く)

と、こんな感じで出てきました。

ということは、あんまり荒れない、固い感じなんですかね。

と、思いきや、昨年のスワンステークスで優勝したのは4番人気のダイアトニック。

以下、2着は10番人気で3着は11番人気という波乱の決着になっています。

昨年に関して言えば、上位3頭みんな前走は芝1,400メートル以下のレースなので、「前走はマイル以上」というのも違いますし、データを信じてしまっていたら絶対に取れない馬券でした。(データを信じてなくても難しい馬券だったと思うんですけどね)

ま、データを信じるのもほどほどに、ですね。

 

では、今年の出走馬から注目馬を確認していきましょう。

 

スワンS(G2) オッズ | 2023年10月28日 京都11R レース情報(JRA) - netkeiba.com

こちらの内容をもとに記事を書いています。

 

ルガル

予想オッズ単勝5.5倍、1番人気です。

まだ木曜日なので予想オッズの数字も微妙なところですが、いちおう今の時点で1番人気と予想されている3歳馬です。

2走前、3歳限定の重賞・葵ステークスで2着に入ったのが印象にある馬です。

この馬はダートでデビューした馬ですが5戦目の1勝クラスから芝に転向して、リステッド競走を勝っています。デビュー戦はダート1,800メートルのレースでしたが、それ以降は芝でもダートでもマイル以上のレースを走ったことはありません。

データ的にはマイル以上で戦ってきた馬を推奨されているのですが、まあこのレース自体は1,400のレースなのであんまり気にしなくてもいいかな。

ただ、ものすごく強みがありそうにも思えないので、当日まで1番人気でいくかどうかは微妙ですね。

 

トウシンマカオ

予想オッズ単勝10.2倍、4番人気です。

現時点では4番人気だそうです。キーンランドカップで4着したあと、スプリンターズステークスを目標にしていましたが、熱発のため回避し、スワンステークスで仕切り直しとなりました。

強い相手と戦ってきた馬といえばこの馬だと思いますが、NHKマイルカップで8着以来、ずっと芝1,200メートルのレースだけを使ってきました。過去にはマイルも1,400も勝ったことがありますが、やっぱり1,400は長いかなということでこの人気です。

今4歳ですが、少し年を重ねると対応できる距離が伸びることもありますので、200メートルぐらいなんとかなんないかな。

 

アヴェラーレ

予想オッズ単勝6.5倍、2番人気です。

前走、関屋記念を勝っていますので、最終的にはこっちのほうが1番人気になるのでは?と思ってしまいますが、なんか違うのかな。

この馬は、これまで見てきた2頭や昨年の1~3着馬とは違ってマイラーですよね。

データ的に好走しやすいとされているイメージに当てはまるのは、アヴェラーレのタイプでしょうね。

前走勝った時に騎乗していた戸崎騎手や、キャリア中の多くのレースで鞍上を務めていたルメール騎手は東京での騎乗があるため、川田騎手に乗り替わり(初コンビ)となっています。

しばらく芝1,400メートルのレースで勝ちはありませんが、2走前の京王杯スプリングカップ(G2)で4着がありますので、苦手というほどではないように思います。

このメンバーなら、とも思います。

 

以上、レースの話から少し脱線しましたが、注目馬3頭挙げました。

レース当日は、アルテミスステークス観戦のため東京競馬場にいるので、もしかしたらパドック予想はできないかもしれません。