欅並子の馬ウマ日記

競馬歴28年で、東京競馬場が主戦の競馬ライター、欅並子(けやきなみこ)がいろいろ書いてます。競馬予想、競馬文化にまつわるいろいろな出来事を、私目線でレポートします。競馬って、馬券を当てる以外にもいろいろ楽しいこと、ありますよね!(馬券も当てたいけどね)ほぼ毎日更新。

大好きな馬・ナミュールがヴィクトリアマイルに出走します

こんにちは、欅並子です。

 

写真は、2023年10月21日(土)に東京競馬場で行われた富士ステークスの、口取りの時のものです。

普段のわたしはメインレースが終わったら混雑を避けてそそくさと帰るのですが、この日は珍しく残って表彰式の様子まで見届けました。

なぜなら、優勝したのが好き馬のナミュールだったからです。

 

応援している好きな馬が目の前で重賞を勝つということは、結構珍しいことです。

「こうなったらいいな」がなかなかその通りにならないのが競馬だし、そのことも競馬の面白さのひとつなので、矛盾する感情ではあるのですが、大抵は、

「ああ悔しい」「ああ惜しかった」「全然ダメじゃん」

そんな残念な気持ちを抱えて競馬場を後にすることが多いです。

そんな経験をたくさんしてきたので、お気に入りの馬を決めて強く心を寄せることは昔に比べればずいぶん減ってしまったけれど、日々競馬を追っていると、どうしても好きだな、応援したいなと思う馬がでてくるものです。

 

わたしが、毎週情報を集めて出走馬たちの戦績や背景にある物語まである程度把握しながら競馬を見るようになったのが2022年の秋頃からだったのですが、その年の秋華賞で2着に飛び込んできたのがナミュールでした。

当日のパドック予想では、ナミュールを本命にしました。思えば、この馬を好きになった始まりは、テレビで見た秋華賞のパドックですね。小柄ながら堂々とした歩きっぷりでいかにも走りそう。

それでいて、丸くて愛嬌のある目元や短い尻尾がかわいいなと思いました。

パドックで気に入った馬が、結果として優勝はしなかったものの、勝ち負けに絡むところまで来たことは嬉しかったですし、元々先行馬より差しの脚質が好きなので、後方から鋭く伸びて来たレースぶりも良いなと思いました。

その次のエリザベス女王杯の展望記事を書いているときに、ふと、「ナミュール」という名前に自分のペンネーム・欅並子の名前の一部「ナミ」が入っていることに気がつきます。

欅ナミュ子。

この辺りでほぼ大好きが完成しました。

 

3歳の終わりから4歳の前半までは、この馬にとっては試練の連続だったと思います。

東京に来る時は大体見に行きました。

 

2月、東京新聞杯2着。これは惜しかった。

5月、ちょうど1年前のヴィクトリアマイル。

この日は、ソダシフィーバーもあってほんっとにパドックが大混雑で大変だったのよ。

スタート直後の不利もあって、7着。残念な結果になりました。

 

この次の安田記念は、用事があって自宅観戦でしたが、またしても直線入ってから不利があり16着という結果に終わりました。当時のレース振り返りでは「まだG1を勝つには力が足りないのかも知れない。今後の成長に期待」と書いています。

 

そして、秋を迎えて緒戦、富士ステークス。ナミュールがまた東京競馬場に来てくれました。

 

 

スマホしか持っていないわたしですから、パドックでそんな良い写真が撮れるわけはないのですが、やっぱり好き馬の姿は自分だけのカメラに収めておきたいわよねってことで、懲りずに人々の頭の間からぱちぱち撮ります。

 

ナミュールのその後はご存知の通り。富士ステークスを勝った勢いのまま、秋の大目標・マイルチャンピオンシップで初めてのG1勝利を果たしました。

春の「まだG1を勝つには力が足りない」ところから、秋への成長は、目を見張るものがありました。

その後、香港とドバイと転戦して、惜しいところではありましたが、世界に十分通用するということを見せつけてくれました。

 

今年はついに、大本命・一番人気で迎えるヴィクトリアマイル。

ニュースなどで聞こえてくるのは、とにかく好調で充実しているとの良い内容のものばかり。競馬に絶対はありませんが、ここまで力をつけたナミュールならば、やってくれるのではないかと思います。

今年も、ヴィクトリアマイルは現地で観戦します。どれくらいの混雑になるかはわからないけれど、今年も何レースか前からパドック待機することになりそうです。

 

はじめにも書きましたが、目の前で好きな馬が勝つところを見られることは滅多にないことです。(勝つところを見て好きになることはあるけれど)

そんなことを具体的に期待できる状況で、最寄りの競馬場に出かけられるのはとても幸運なことですね。

全人馬の無事を祈りつつ、精一杯応援してきたいと思います。