欅並子の馬ウマ日記

競馬歴28年で、東京競馬場が主戦の競馬ライター、欅並子(けやきなみこ)がいろいろ書いてます。競馬予想、競馬文化にまつわるいろいろな出来事を、私目線でレポートします。競馬って、馬券を当てる以外にもいろいろ楽しいこと、ありますよね!(馬券も当てたいけどね)ほぼ毎日更新。

チューリップ賞2024 桜花賞に直結する、3歳牝馬の戦い

こんにちは、欅並子です。

 

先週の平日は雨が続いて大変でしたが、今週は、お天気が良いけど風が強くて(関東地方)なかなか「過ごしやすい」とは言いがたい春先の毎日です。

週末を楽しむためにも、体調には気を付けて過ごしたいものです。

今週は、土曜日に阪神競馬場でチューリップ賞と中山競馬場でオーシャンS、日曜日には中山競馬場で弥生賞が行われます。

 

今日は、チューリップ賞について見ていきたいと思います。

チューリップ賞は阪神競馬場の芝1,600メートルで行われる3歳牝馬限定のG2競走です。3着以内の馬に桜花賞への優先出走権が与えられるトライアル競走となっています。

桜花賞まで中4週という絶好の時期に桜花賞と同じ舞台で行われる重賞ということで毎年注目の集まるレースです。

 

では、過去10年のデータから3着以内に好走しそうな馬の条件を確認していきましょう。

  1. 前走も芝1,600メートルだった馬
  2. 前走で5着以内だった馬
  3. 3着以内なら1勝馬も来る

こんな感じですね。もう少し詳しく見ていきましょう。

  1. 前走も芝1,600メートルだった馬。春の大目標が芝1,600のレースであることもあり、2歳秋~3歳の年明け頃には芝1,600で行われる牝馬限定の重賞や特別レースがたくさん用意されています。ということもあり、前走が芝1,600の馬は、登録馬17頭中11頭もいます。全て名前を挙げますが、
    エポックヴィーナス 未勝利戦 1着
    ガルサブランカ ベゴニア賞(1勝) 2着
    ショウナンマヌエラ アルテミスS(G3) 5着
    スウィープフィート エルフィンS(L) 2着
    スティールブルー フェアリーS(G3) 4着
    タガノエルピーダ 朝日杯FS(G1) 3着
    ハワイアンティアレ 未勝利戦 1着
    ブルーアイドガール エルフィンS(L) 9着
    ミラビリスマジック 菜の花賞(1勝) 1着
    ラヴァンダ こぶし賞(1勝) 3着
    ラーンザロープス シンザン記念(G3) 4着

  2. 前走で5着以内だった馬。過去10年の3着以内馬30頭のうち29頭が、前走で5着以内に入った馬でした。中でも、芝1,600メートルの重賞で5着以内だった馬の成績は8-4-6-13となっていて、3着内率が58.1%です。といっても、この時期の3歳限定重賞に出てくるような馬ですから、誰もあんまり負けてないんですよね。つまり、山ほどいます。
    とりあえず、前走5着以内の馬を挙げ、芝1,600で5着以内だった馬は太字にしてみました。
    エポックヴィーナス 未勝利戦 1着
    エラトー 未勝利戦 1着
    ガルサブランカ ベゴニア賞(1勝) 2着
    ショウナンマヌエラ アルテミスS(G3) 5着
    スウィープフィート エルフィンS(L) 2着
    スティールブルー フェアリーS(G3) 4着
    セキトバイースト 紅梅S 2着
    タガノエルピーダ 朝日杯FS(G1) 3着
    ハワイアンティアレ 未勝利戦 1着
    ヒヒーン つわぶき賞 5着
    ミラビリスマジック 菜の花賞(1勝) 1着
    ラヴァンダ こぶし賞(1勝) 3着
    ラーンザロープス シンザン記念(G3) 4着
    ワイドラトゥール 紅梅S 1着

  3. 3着以内なら1勝馬も来る。過去10年の優勝馬11頭(2021年は1着同着)のうち10頭は当レースまでにJRAで2勝以上を挙げていたということなので、「勝率」で言うと1勝馬は分が悪いのですが、3着以内に入った頭数で言えば1勝馬が最も多いというデータがあります。ただ、今年のメンバーを見て見ると登録馬17頭中15頭が1勝馬です。なので、ここは2勝馬の名前を挙げておきます。
    ミラビリスマジック
    ワイドラトゥール

というわけで、なかなかデータでは絞りづらい感じになりました。

最近では、この時点で賞金が足りている馬はわざわざチューリップ賞に出ないという感じになってきましたから、新馬か未勝利を勝ったあと、特別戦などで惜しくも賞金加算ができていない1勝馬が多く集まる傾向にあるのだと思います。

では、出走予定馬全頭について少しずつ見ていきましょう。

 

チューリップ賞(G2) オッズ | 2024年3月2日 阪神11R レース情報(JRA) - netkeiba.com

こちらの内容を参考に記事を書いています。木曜日の午後に見た数字ですのでご参考まで。

(50音順)

イツモニコニコ

予想オッズ単勝124.4倍、16番人気です。

名前がかわいい馬。9月デビューで新馬は3着。次走で未勝利を勝ち上がりましたが、11月に行われたファンタジーS(G3)では5番人気に推されるも17着と大敗しました。明けて2月に出走した1勝クラスでも8着と奮いませんでした。距離は芝1,400までしか経験がなく、これまでの4走全てゲートで出遅れています。

エポックヴィーナス

予想オッズ単勝29.3倍、11番人気です。

12月デビューで、新馬戦は6着。年が明けて1月に未勝利戦2走目で勝ち上がっています。

エラトー

予想オッズ単勝19.7倍、8番人気です。

7月デビューで新馬戦は4着でした。その後4ヶ月半ほどの休養を挟んで11月の未勝利戦は3着。未勝利戦で1つずつ順位を上げて4戦目で未勝利勝ちを果たしました。勝った未勝利戦は芝1,800メートルのレースでした。

ガルサブランカ

予想オッズ単勝5.3倍、1番人気です。

世界最強馬・イクイノックスの半妹ということで注目されていますが、G1や重賞で活躍してきた馬たちと比べれば評価はやや低くなります。デビューは8月の新潟で1番人気にこたえて勝利しましたが、2戦目、11月に行われたベゴニア賞(1勝)では2着に敗れました。

ショウナンマヌエラ

予想オッズ単勝24.2倍、10番人気です。

新潟2歳S(G3)で2着の後臨んだアルテミスステークス(G3)では6番人気で5着という成績に終わっています。わたしはアルテミスSのパドック予想では、やや穴狙いに走って▲の印をつけましたが違ってましたね。

スウィープフィート

予想オッズ単勝6.8倍、4番人気です。

母の母が、宝塚記念やエリザベス女王杯を勝ったスウィープトウショウ。スウィープトウショウは2004年のチューリップ賞優勝馬でもあります。

阪神ジュベナイルフィリーズでは7着に終わりましたが、前走はエルフィンSで2着に好走しました。

スティールブルー

予想オッズ単勝6.1倍、3番人気です。

アルテミスSの3着馬。前走・フェアリーSでは1番人気に推されましたが4着に終わりました。関東馬ですが、栗東に滞在してチューリップ賞に臨むとのこと。

セキトバイースト

予想オッズ単勝18.0倍、7番人気です。

キャリア5戦はこのメンバーの中で最多です(3頭いる中の1頭)。前走は、京都の芝1,400メートルで行われた紅梅S(L)で2着です。

タガノエルピーダ

予想オッズ単勝6.0倍、2番人気です。

前走・朝日杯FSで3着に大健闘しました。牝馬の好走ということで高く評価されていますね。とはいえ、今のところはキャリア2戦、新馬勝ちのみの1勝馬です。

ハワイアンティアレ

予想オッズ単勝43.0倍、13番人気です。

11月のデビュー戦では7着。3ヶ月の休養を挟んで、前走・未勝利戦を勝ちました。

フルレゾン

予想オッズ単勝52.2倍、14番人気です。

8月のデビュー戦は、スティールブルーが勝った新馬戦で3着。次に出走した未勝利戦で勝ち上がりました。その後デイリー杯2歳Sに出走して4番人気に推されましたが10着に敗れています。

ブルーアイドガール

予想オッズ単勝53.5倍、15番人気です。

10月のデビュー戦で新馬勝ち。3ヶ月半の休養を挟んでエルフィンSに出走し、9着でした。

ミラビリスマジック

予想オッズ単勝8.1倍、5番人気です。

兄姉にソーヴァリアント、ソーダズリング、マジックキャッスルなど重賞ウイナーがいる血統。メンバー中2頭しかいない2勝馬のうちの1頭。12月にデビュー勝ち、1月に菜の花賞(1勝)も勝って無敗でここに臨みます。

ラヴァンダ

予想オッズ単勝32.7倍、12番人気です。

キャリア4戦。勝ち上がりは2戦目の未勝利戦でした。その後つわぶき賞・こぶし賞と1勝クラスに2回出走していますが、2回とも3着。安定感はあるのかもしれない。

ラーンザロープス

予想オッズ単勝21.5倍、9番人気です。

1勝馬ですが、前走・シンザン記念(G3)で10番人気ながら5着に入りました。わたしのパドック予想では▲の穴馬候補で、一瞬届くかと思う場面もあったんですが4着に終わりました。

ワイドラトゥール

予想オッズ単勝10.5倍、6番人気です。

メンバー中2頭しかいない2勝馬のうちの1頭。前走は、京都の芝1,400メートルで行われた紅梅S(L)を2番人気で1着。その前はファンタジーS(G3)で10着に敗れています。新馬は芝1,600のレースで勝っていますが、距離適性はどちらにあるでしょうか。

 

以上、出走予定馬全頭チェックしました。まだキャリアの浅い馬たちばかりなので、あまり言えることがなくてすみません。

とりあえず、これを踏まえて印はこんな感じでいかがでしょうか。

 

◎ ワイドラトゥール

○ ミラビリスマジック

▲ タガノエルピーダ

△ ガルサブランカ

△ スウィープフィート

 

最近のチューリップ賞、出走馬の傾向が変わってきたとはいえやはり2勝馬は強いのではないかと思い、上2頭を2勝馬にしました。あとはみんな1勝馬ですが、シンザン記念で惜しかったタガノエルピーダ、ルメール騎手とのコンビで嬉しいガルサブランカ。

スウィープフィートは、エルフィンSの結果から入れてみました。