欅並子の馬ウマ日記

競馬歴28年で、東京競馬場が主戦の競馬ライター、欅並子(けやきなみこ)がいろいろ書いてます。競馬予想、競馬文化にまつわるいろいろな出来事を、私目線でレポートします。競馬って、馬券を当てる以外にもいろいろ楽しいこと、ありますよね!(馬券も当てたいけどね)ほぼ毎日更新。

阪急杯2024 高松宮記念を見据えて短距離馬が集結

こんにちは、欅並子です。

 

今日は、阪急杯について書いていきたいと思います。

 

阪急杯は、阪神競馬場の芝1,400メートルで行われる短距離のG3競走です。高松宮記念の前哨戦で、1着馬には高松宮記念への優先出走権が与えられます。

このレースの過去10年のデータから3着以内に好走する馬の条件を確認していきましょう。

  1. 6歳以上の馬は人気薄での好走に注意
  2. 内枠の先行馬
  3. 前走も1,400メートルだった馬

このようになっています。もう少し細かく見て行きましょう。

  1. 6歳以上の馬は人気薄での好走に注意。好走率で比べれば、4,5歳馬のほうがやはり有利という数値が出ていますが、6歳以上の馬ともそれほど大きな差はなく、6歳以上の場合は人気薄の好走例が目立つとのデータです。今回の出走予定馬の中で6歳以上の馬は9頭。半分以上やないかい。
    カリボール(牡8)
    サトノアイ(牝6歳)
    スマートクラージュ(牡7)
    ダノンティンパニー(牡6)
    ホープフルサイン(牡8)
    メイショウチタン(牡7)
    メイショウホシアイ(牝6)
    ルプリュフォール(セ8)
    ワールドウインズ(セ7)
    この中で、太字にした2頭は現時点の予想オッズで5番人気以内に入っています。データ的に言えば、太字にしなかった馬たちにも注意が必要ということになります。

  2. 内枠の先行馬。この記事を書いている時点では枠順の発表前なので、とりあえず先行馬をチェックしておきます。
    アサカラキング エンペザー サトノレーヴ
    タマモブラックタイ メイショウチタン メイショウホシアイ
    このあたりでしょうか。これらの馬が内枠に入ったら要注意ということですね。

  3. 前走も芝1,400メートルだった馬。過去10年の出走馬延べ162頭の中には、前走が1,600メートルを超えるレースだった馬はいないとのこと。
    (ニホンゴムズカシイけど、1,600メートルは”1,600メートルを超えるレース”には含まれない、つまり、1,600メートルちょうどだった馬は勝ったことあります)
    その中で、前走の距離が1,200、1,400、1,600と分けた時、一番成績が良いのが1,400というわけです。ちなみに、芝とダートの区別はないみたいです。
    で、出走予定馬の中で、前走1,400メートルだった馬は3頭います。
    アサカラキング 山城S(3勝クラス) 1着
    ウインマーベル 阪神カップ(G3) 1着
    メイショウチタン コールドS(OP) 13着(※ダート)

では、出走予定馬全頭についてちょっとずつチェックしていきましょう。

 

阪急杯(G3) オッズ | 2024年2月25日 阪神11R レース情報(JRA) - netkeiba.com

この内容を参考に記事を書いています。金曜朝の情報で書いていますのでご参考まで。

 

(50音順)

アサカラキング

予想オッズ単勝3.4倍、1番人気です。

4歳の牡馬です。関東馬ですが関西での出走が多い馬ですね。昨年12月から1勝クラス→2勝クラス→3勝クラスと連勝してオープン入りしました。昨年の春にはダービーを目指して青葉賞に出走するなど2,000メートル超えのレースを使ってきた馬ですが、短距離に切り替えてから調子が良くなりました。

ウインマーベル

予想オッズ単勝4.3倍、2番人気です。

5歳の牡馬です。昨年暮れの阪神カップを優勝。4番人気でしたが強い勝ち方でした。今回は、その阪神カップと全く同じ舞台で、何頭か同じメンバーも揃っています。記憶も新しいうちの再戦ということで、今回も主役級になることは間違いないですね。

エンペザー

予想オッズ単勝62.3倍、13番人気です。

5歳の牡馬です。昨年4月に3勝クラスを突破してオープン入りしましたが、それ以来リステッド競走を4戦してまだ勝ちはありません。2走前にはダートに挑戦したりもしましたが、あまり思わしい結果が出なかったので、前走からまた芝に戻っています。前走は、京都芝1,600で行われた洛陽S(L)で8着。今回は中1週での重賞挑戦になります。

カリボール

予想オッズ単勝182.9倍、17番人気です。

8歳の牡馬です。オープン入りは2022年の春。それ以来、短距離路線のオープン特別や重賞で走り続けてきましたが、掲示板も1回だけ(2023年の淀短距離S(L))ですね。前走は北九州短距離S(OP)で16番人気14着。ちょっと厳しいんじゃないでしょうか。

カルロヴェローチェ

予想オッズ単勝14.6倍、6番人気です。

4歳牡馬です。この馬はNHKマイルカップで1番人気だったんですね。(結果は5着)前走はエンペザーと同じく洛陽S(L)ですが、4番人気ながら16着と大敗しました。敗因について探ってみましたが、「長期休養明けが響いてかかってしまった」「折り合いを考えると次は1,400の方がいいかも」というようなことが書かれている記事を見つけました。今回距離短縮で巻き返しはあるでしょうか。

サトノアイ

予想オッズ単勝198.4倍、18番人気です。

6歳の牝馬です。2022年の12月にオープン入りしてから、これまで重賞に3回挑戦してきました。距離は昨年の京都牝馬S(芝1,400メートル)を除いて全て芝1,200を使っています。馬券に絡んだのは昨年8月に札幌で行われたUHB賞(OP)で3着。このときは10番人気でした。こういうこともたまにはあるタイプということですね。

サトノレーヴ

予想オッズ単勝16.2倍、7番人気です。

5歳の牡馬です。5戦4勝・2着1回という戦績。つまりこれまで連対を外したことがない馬です。3歳の4月という遅いデビューから約1年後に3勝クラスを突破してオープン入りしました。今回はそこから10ヶ月の休養を挟んでの出走になります。休養の理由はうまく見つけられなかったんですが、脚部不安か体質か。強い馬なのかもしれませんが、見極めが難しいですね。

サンライズロナウド

予想オッズ単勝24.2倍、8番人気です。

5歳の牡馬です。前走は重賞初挑戦となったシルクロードSで、8番人気4着と健闘しました。今回は200メートルの距離延長になりますが、ダートや中距離などいろんな経験があって案外なんでも大丈夫そう。開幕週とはいえ平日ずっとお天気悪かったので馬場があまり良くないかも。馬場状態によっては注目した方が良さそうな馬だと思います。

スマートクラージュ

予想オッズ単勝13.2倍、5番人気です。

7歳の牡馬です。近2走、重賞で続けて3着に好走しているため、おそらく今回も人気になるでしょう。前走はセントウルS(G2)でこのときは5番人気で3着だったんですね。最近はずっと芝1,200メートルのレースにこだわって使われてきました。1,400を走るのは2年以上ぶりですね。

ダノンティンパニー

予想オッズ単勝4.7倍、3番人気です。

6歳牡馬です。中央でのデビューが叶わず地方競馬でデビューし、無傷で3勝挙げて中央に再転入したという経歴の馬です。7戦6勝・2着1回の成績で臨んだ前走・ニューイヤーS(L)では1番人気ながら5着に敗れました。中央入りしてから条件戦を圧勝・大楽勝で勝ち上がってきたため話題になっていましたが、前走ではオープンクラスの厚い壁に阻まれてしまいました。ここで重賞初挑戦。

タマモブラックタイ

予想オッズ単勝31.2倍、11番人気です。

4歳牡馬です。昨年のファルコンS(G3)では8番人気で優勝しました。その後NHKマイルCでは10着、重賞にも挑戦していますがまだ結果は出ていません。前走は北九州短距離S(OP)7着です。

デュガ

予想オッズ単勝102.6倍、15番人気です。

5歳の牡馬です。前走は洛陽S(L)で12着からの中1週です。昨年の夏に3勝クラスを突破してから、北九州記念(G3)で重賞初挑戦。3番人気に支持されたものの16着に終わりました。その後も毎日王冠(G2)、スワンS(G2)と大レースに挑戦し続けましたが2桁着順に終わっています。前走・洛陽S(L)は12着でした。

ボルザコフスキー

予想オッズ単勝13.1倍、4番人気です。

5歳の牡馬。昨年12月28日、ホープフルSが行われた中山競馬場の最終レース・2023ファイナルS(3勝クラス)で11番人気で勝利しました。この馬に心を折られたまま年越しした人も多かったのではないでしょうか。今年は洛陽S(L)で始動し、好メンバーの中4着に健闘しました。勢いがある馬だと思います。

ホープフルサイン

予想オッズ単勝112.4倍、16番人気です。

8歳の牡馬です。昨年の阪急杯では14着でした。キャリア38戦5勝の馬ですが、過去の成績をずっと見ていると、3着以内になったのは10回あって、そのうち8回は6番人気以下という穴馬です。単勝18,220円で1着っていうのが1回ありますね。

最近では昨年12月のタンザナイトS(OP)で9番人気2着でした。とはいえ前走・シルクロードS(G3)では13番人気15着でしたし、重賞はちょっと厳しい感じですかね。

メイショウチタン

予想オッズ単勝27.3倍、9番人気です。

7歳牡馬。阪急杯は2021年、2023年に続いて3回目の挑戦です。1回目は6着、2回目は15着でした。最近はリステット競走で時々馬券圏内に入ったりもしていますね。前走は12月に行われたコールドムーンS(OP)で、珍しくダートに挑戦しましたが13着に終わっています。

メイショウホシアイ

予想オッズ単勝27.8倍、10番人気です。

6歳の牝馬です。昨年の4月の3勝クラスを突破しオープン入り。今回、6歳にして初めての重賞挑戦となりました。25戦4勝ですが、勝ったのは全て阪神の芝1,400メートルのレースなんですね。前走はタンザナイトS(OP)で4着。タンザナイトSは芝1,200のレースですが、好調キープで得意の舞台ならもしかしてがあるかもしれません。

ルプリュフォール

予想オッズ単勝42.7倍、12番人気です。

8歳のセン馬です。前走は京都金杯(G3)で17番人気・9着でした。その前は阪神カップ11着。今回で3走続けての重賞挑戦になります。昨年の阪急杯では4番人気で6着でした。オープン入りしてすぐの2022年に阪神競馬場の芝1,400で行われたスワンS(G2)で3着したことがあります。

ワールドウインズ

予想オッズ単勝76.2倍、14番人気です。

7歳セン馬。母は2008年のヴィクトリアマイル優勝馬・エイジアンウインズという良血馬です。前走・洛陽S(L)では好メンバーが揃う中、18番人気で5着に健闘しました。そういう観点で見ているから目に付くだけなのかもしれませんが、今回のメンバーって、わりと下位人気でがんばった馬が多い気がしますね。

 

以上、出走予定馬18頭見ていきました。

難しいけど、とりあえず現時点での印はこんな感じでいかがでしょうか~。

 

◎ サンライズロナウド

○ ウインマーベル

▲ アサカラキング

△ ボルザコフスキー

△ メイショウホシアイ

 

フェブラリーステークスの反省から、少々人気がなかろうとも、鞍上が重賞勝ちから遠ざかっていようとも、本命を打たなければならないときがあると学びました。

まあ、それじゃダメな時も多いですけどねw