欅並子の馬ウマ日記

競馬歴28年で、東京競馬場が主戦の競馬ライター、欅並子(けやきなみこ)がいろいろ書いてます。競馬予想、競馬文化にまつわるいろいろな出来事を、私目線でレポートします。競馬って、馬券を当てる以外にもいろいろ楽しいこと、ありますよね!(馬券も当てたいけどね)ほぼ毎日更新。

皐月賞2023 混戦模様のクラシック緒戦、注目馬は?

こんにちは、欅並子です。

 

4月16日(日)は、いよいよ皐月賞。

枠順も発表されて、あとは発走を待つばかりとなりました。

注目馬をガンガン見ていきたいところですが、一応お約束のレース概要だけ軽くさらっておきたいと思います。

皐月賞の創設は、1939年。当時の日本競馬会がイギリスの2000ギニーをお手本に作った3歳限定の「横浜農林省賞典四歳呼馬」という名前のレースでした。

横浜・根岸にあった横浜競馬場の芝1,850メートルを舞台に開催されました。1943年からは横浜競馬場の閉鎖に伴い東京競馬場の芝1,800メートルで開催されることに。その後、太平洋戦争の影響による中止を挟み、1949年からは舞台を中山競馬場に移し、名称を「皐月賞」に変更。1950年からは距離を芝2,000メートルとし、現在に至っています。

皐月とは、5月のことですね。「皐月賞」に改称された当時は5月の上旬に行われていましたが、1952年からは4月に繰り上げられてしまいました。皐月賞の歴史を見ると、大部分のレースが4月に行われています。

もしかして、最初から卯月賞ってしといた方が良かったのでは?

でも、なんか「ウヅキ」ってちょっと語感が良くないよね。「サツキ」の方が断然カッコいい。

 

東京優駿(日本ダービー)は「最も運のある馬が勝つ」・菊花賞は「最も強い馬が勝つ」、それに対して、皐月賞は「最も速い馬が勝つ」と言われていますが、そう言われても実際どれ買えばいいのかわかんないよね、ってことで、ここでデータの確認をしましょう。

 

過去10年のデータから見る3着以内馬の傾向は、

  • デビュー勝ちを収めていた馬
  • 前走1番人気馬
  • 芝の重賞勝ちの実績がある馬

だそうです。

つまり、戦績をパッと見て綺麗な馬が有利ってことになりますかね。

そういえば、先週行われた桜花賞でも3着までの馬はみんな新馬戦で勝ってきた馬ばかりでした。

では、その辺も踏まえて注目馬を確認していきましょう。

 

皐月賞(G1) オッズ | 2023年4月16日 中山11R レース情報(JRA) - netkeiba.com

こちらを参考に記事を書いています。

 

ファントムシーフ

予想オッズ単勝3.1倍、1番人気です。

桜花賞はリバティアイランドがちょっと飛び抜けた一番人気になっていましたが、皐月賞では少し人気が割れ気味ですね。

ちょっと前に見た時はソールオリエンスが1番人気予想でしたが入れ替わりましたね。おそらく枠順がの影響もあるものと思います。

で、ファントムシーフです。こっちは4枠7番で良い感じですもんね。

前走勝った共同通信杯は、わたしも現地で見てましたが、パドックでは周りをビビらす勢いで、ものすごい威張ってブリブリ歩いていたので(まあ、べつに周りはビビってなかったですけど)こりゃ絶対勝つだろうと思って本命にしました。

やっぱり自分が本命にして勝った馬というのは応援したくなるものなので、今回もファントムシーフのことは応援したいです。

ただ、netkeibaの細江純子さんの馬体診断のコラムで、他の馬に比べてやや低調なトーンで言及されていたことはちょっと気になってます。

当日パドックでどんな風に見えるのか、最も気になる馬です。

 

フリームファクシ

予想オッズ単勝7.8倍、4番人気です。

データに合う馬を探していると、重賞勝ちの実績馬はまあまあいっぱいいるんですけど、前走1番人気っていうのは案外難しくて、この馬と、トップナイフ、シャザーンの3頭だけです。

トップナイフは重賞勝ちがありませんし(2着3回)、シャザーンは重賞未出走。

というわけで、前走きさらぎ賞(G3)を1番人気で勝ったフリームファクシを注目馬とします。ただ、フリームファクシは新馬戦では2着でした。(2戦目の未勝利で勝ち上がり)

4戦3勝で、左回りの経験が多いですね。中山競馬場は初挑戦です。

それから、2着に終わった新馬戦を除くとあとは少頭数レースしか使ってきてないのがちょっと気になりますね。桜花賞のライトクオンタム(8着)なんかは、敗因として「多頭数の経験がない」ことを挙げられたりもしていました。

 

タスティエーラ

予想オッズ単勝10.3倍、7番人気です。

わたしは、この馬とはなんだかご縁があって、共同通信杯と弥生賞で2回も競馬場で直接パドックから見ることができている馬です。

ですが、2戦ともこの馬の馬券は買っていません。共同通信杯は4着だったので買わなくて正解だったんですけど、弥生賞では迷った末に切ってしまったのでとても悔しい思いをしました。

パドックで全然良く見えない、というわけではないのですが、つい「かわいいなあ」っていう別の感想を抱いてしまう馬なので、なんとなく買いづらい。

額におおきな葉っぱみたいな流星があるのが特徴で、ちょっと目立つ存在ではあります。

弥生賞勝ちで7番人気は美味しいのでは?って思いますよね。

とりあえず、前に買わなくて後悔した馬はちゃんと心に留めてしっかり見ることにしているので、忘れず注目馬にしておきたいと思います。

 

ソールオリエンス

予想オッズ単勝4.5倍、2番人気です。

前走は京成杯1着、2戦2勝での参戦になります。

枠順発表前の時点では1番人気と予想されていましたが、ちょっと人気が入れ替わってしまいました。

この馬も、少頭数のレースしか経験していない点が気になるところでしょうか。

新馬と年明け早々の少頭数重賞勝ちの2戦2勝というのは、まさに桜花賞のライトクオンタムと被って見えますね。

とはいえ、年が明けてからしばらくの3歳重賞は(牝馬限定は除いて)少頭数のレースが多いので、多頭数経験をするためには、実質、昨年の朝日杯フューチュリティステークスまたはホープフルステークスに出走するか、スプリングステークスをステップにするかしかなかったわけですが。

ちょこっと見かけた記事によると、「この馬の完成は秋以降」なんてことも書かれていました。ソールオリエンスは、なにがなんでも皐月賞ってわけではないのかもしれないですよね。

 

以上、G1なので注目馬4頭挙げてみました。

昨年の夏のおわり頃から2歳戦をずっと見てきた馬たちなので、思い入れが違いますね。注目馬の過去の成績を振り返っていると、ここにたどり着けなかった「有力馬」の名前を次々に思い出して、クラシックの舞台に立つことがいかに大変かということを改めて感じます。

心して、3歳馬たちの戦いを見届けたいと思います。