欅並子の馬ウマ日記

競馬歴28年で、東京競馬場が主戦の競馬ライター、欅並子(けやきなみこ)がいろいろ書いてます。競馬予想、競馬文化にまつわるいろいろな出来事を、私目線でレポートします。競馬って、馬券を当てる以外にもいろいろ楽しいこと、ありますよね!(馬券も当てたいけどね)ほぼ毎日更新。

フィリーズレビュー2023 波乱含みの桜花賞トライアル

こんにちは、欅並子です。

 

今日は、今週日曜日に阪神競馬場で開催されるフィリーズレビューのお話をしたいと思います。

フィリーズレビュー。

わたしにとっては、「報知杯4歳牝馬特別」という名前で馴染みがあったレースです。

わたしが競馬を見始めたちょうどその頃、笠松競馬所属のライデンリーダーという馬がこのレースを勝って大変話題になっていました。

それは1995年のこと。地方競馬と中央競馬の交流が本格的に始まった、最初の年の出来事でした。ライデンリーダーは、このレースで桜花賞の優先出走権を獲得し、史上初めて地方在籍のまま中央の牝馬クラシックに出走することになります。

それから30年近い年月が過ぎていますが、これだけ地方競馬と中央競馬の交流が盛んになっても、なかなか地方競馬の馬が中央で重賞を(しかも芝のレースで)勝つようなことは起こりません。ますます、格差が開いて行っているような気さえします。

当時は何も知らずに「へー、そうなんだ」ぐらいにしか思っていなかったわたしですが、ライデンリーダーがどれだけすごい馬だったか、今思い出して改めて感心してしまいす。

「報知杯4歳牝馬特別」という名前が現在のフィリーズレビューに変わったのは、2001年のことです。国際基準に合わせて馬齢を数え年ではなく満年齢で表記することになった時に、単に4歳を3歳に変更するのではなく、レース名ごとガラッとリニューアルされました。

阪神競馬場の芝1,400メートルという舞台で開催されること、桜花賞トライアル競走であるということは、創設以来ほぼ変わっていません。ただ先述したライデンリーダーが勝った年の報知杯4歳牝特は京都競馬場で開催されています。これは、阪神競馬場がその年の1月に起きた阪神淡路大震災で被災したための措置でした。

 

では、フィリーズレビューのここ10年のデータから3着以内に来そうな馬の傾向を確認してみましょう。

  • 芝1400メートル以上で勝った経験がある
  • 前走芝1,600メートルからの距離短縮組
  • 前走は5着以内

また、もう一点注目すべきは、ここ10年のフィリーズレビューで1番人気の優勝は1勝のみで、8番人気以下の馬が4勝もしているということです。当然、馬券も荒れています。

ここは、データに注目しながら、下位人気の馬までしっかり見極めて予想をする必要がありそうですね。

 

今回、上位人気を占めそうなのは、阪神ジュベナイルフィリーズ組ですが、今回出走している馬はみんな2桁着順の馬ばかりですね。(最先着が10着のブトンドール)

阪神ジュベナイルフィリーズで成績振るわなかった組でも、キタウイングやモリアーナなど明けて3歳の重賞で勝ったり好走したりする馬はいるのですが、人気になるわりに信頼度が低い感じはします。

おそらく、例年その傾向があるからこそ、このレースは「荒れやすい」ということになってるんじゃないでしょうか。

 

では、フィリーズレビューの注目馬を確認していきましょう。

 

フィリーズレビュー(G2) オッズ | 2023年3月12日 阪神11R レース情報(JRA) - netkeiba.com

こちらの内容を参考にして記事を書いています。

 

トラベログ

予想オッズ単勝16.3倍、6番人気です。

穴というには、ちょっと人気しそうですかね。

前走、芝1,600で行われた菜の花賞(1勝クラス)を勝っています。データ的にも全て当てはまっていますし、なにより、2戦2勝でまだ負けていないので、文句のつけようがないんですよね。

菜の花賞の出走メンバーを見てみるとなかなか豪華なメンバーでした。その中で6番人気を跳ね返しての勝利でした。

ちなみに、上では触れなかったですけど、前走がG1以外のレースで5番人気以下だった馬は、フィリーズレビューで苦戦するという重箱の隅をつつくようなデータが、あるにはあります。

ま、わたしは「前走の人気順」ってあんまり関係ない気がするんですけどね。

 

ポリーフォリア

予想オッズ単勝13.8倍、4番人気です。

これも人気しちゃうかな。

11月デビューで新馬戦こそ敗れていますが、その後すぐに未勝利・1勝クラスと連勝で勝ち上がってきている馬です。この馬が走った1勝クラスは、かわいい花の名前がついたレースではなく、味気ない「1勝クラス」の牡馬も混じって走るレースです。

新馬戦は6着でしたが、よく見たらこの新馬戦で勝ったのはタスティエーラ。先週行われた弥生賞の優勝馬だったのでした。

まあ、あんまり関係ないかな。

前走が芝1,400メートルなので、「距離短縮組」というデータからははずれますが、それ以外のデータは当てはまっています。

 

ルーフ

予想オッズ単勝15.3倍、5番人気です。

この馬は、逆注目というか、人気しそうだけど危ないよね?という意味での注目馬です。確かに連勝中で勢いはあると思うのですが、デビュー以来ずっと芝1,200メートルのレースしか走っていません。

これまでいろいろ見てきた体感で、距離短縮には対応できても距離延長は厳しいというケースがすごく多いイメージがあります。

とはいえ、まだ4歳なのでここで適正距離を決めてしまうのは早すぎるでしょうか。父はダイワメジャー。マイラーのイメージが強いですが、産駒はわりと幅広く走っているので、案外対応できちゃうのかもしれません。

現時点、わたしの中ではどちらかと「消し」寄りの評価なのですが、あまり固定してしまうのも良くないので一応予習しておきました。

 

以上、レースの概要と注目馬について確認しました。