欅並子の馬ウマ日記

競馬歴28年で、東京競馬場が主戦の競馬ライター、欅並子(けやきなみこ)がいろいろ書いてます。競馬予想、競馬文化にまつわるいろいろな出来事を、私目線でレポートします。競馬って、馬券を当てる以外にもいろいろ楽しいこと、ありますよね!(馬券も当てたいけどね)ほぼ毎日更新。

シンザン記念2023 少頭数で1勝馬ばかりの戦いを制するのは?

こんにちは、欅並子です。

 

今週は、成人の日を含む三連休があるので、競馬も土日祝の3日間開催です。

5日の平日に金杯があったばかりなのでなんだかとても忙しく感じますが、年始なので張り切っていきたいと思います。

シンザン記念は、この3日間開催の中日にあたる日曜日に中京競馬場の芝1,600メートルを舞台に開催されます。中京競馬場で開催されるのは今年で3回目。本来は京都競馬場で行われるレースです。

シンザン記念の創設は1967年。日本競馬史上2頭目、戦後初めての三冠馬であるシンザンの功績を記念して創設されました。シンザンが三冠馬になったのは1964年ですから、結構早くに話がまとまったんだなあと思います。今じゃちょっと考えられないよねw

芝1,600メートルで行われるのは、創設当初から変わっていません。

 

シンザンは三冠馬になった翌年に天皇賞(秋)(←当時はまだ春と同じ芝3,200メートルのレースでした)と有馬記念も勝って五冠馬とも言われています。三冠馬になった翌年、つまり今の表記で4歳の時に有馬記念を勝ってそのまま引退しています。早いなあとも思うけど、そんなもんかなあ。

シンザンは、長寿であったことでも有名です。

1961年生まれのシンザンが亡くなったのは1996年のこと。35歳と102日という記録は、中央競馬のG1馬ではまだ塗り替えられていません。

実は、わたしが競馬を始めた頃にはまだ生きてたんですよ、シンザン。死んでしまったことはもちろん大きなニュースになりました。

当時は馬齢は数え年で表記してましたので、「36歳」と言われていました。この数字をよく覚えています。

 

そんなシンザンの名を冠した伝統あるレース、シンザン記念。

3歳馬限定のレースで、その後のクラシック戦線で活躍するためのステップの位置づけではありますが、2022年優勝のマテンロウオリオンはNHKマイルCで2着、2021年優勝のピクシーナイトは秋にスプリンターズSを優勝していて、やはりマイル戦だからなのか、ちょっと「シンザン」のイメージとは違う感じの馬の活躍が目立ちます。

もちろん牝馬も出走できて、過去の優勝馬にはアーモンドアイやジェンティルドンナなどもいます。

マテンロウオリオンといえば、つい昨日、同じ中京1,600メートルの舞台で行われた京都金杯ではちょっと残念な結果になってしまいましたが…。

 

今年はどんなレースになるのか楽しみですが、なんと、今年は7頭立てという少頭数での争いになってしまいました。

この頭数なので、今日の展望は全部の馬について少しずつ触れてみることにします。

 

シンザン記念(G3) 出馬表 | 2023年1月8日 中京11R レース情報(JRA) - netkeiba.com

こちらの情報をもとに記事を書いています。

 

1番 サンライズピース

予想オッズ単勝46.7倍、6番人気です。

新馬勝ちのあと、1勝クラスを2戦走っていますが、12月10日にエリカ賞5着、12月24日に万両賞7着、と、今ひとつ成績が振るわない様子。

成績表を見たところ、全てのレースに「出遅れ」の文字が光っています。

このレースも1,600メートルですし、後ろからはちょっとしんどいかなあ。

 

2番 ライトクオンタム

予想オッズ単勝1.9倍、1番人気です。

新馬を1勝しただけでこの人気。

それもそのはず、今年12頭しかいない(しかも国内にいるのはたったの6頭!)貴重なディープインパクトのラストクロップの1頭なんですよね。

新馬の時も注目度が高くて、わたしも競馬場にいたのできっちり写真撮ってました。

 

2022年11月12日 東京競馬場 2歳新馬

といってもこの子、青鹿毛で真っ黒な上、逆光もあいまって、顔が全く写っておりません。

もちろん1番人気で、上手に逃げて勝ったようです。

ただ、牝馬なんですよね。もちろん、シンザン記念は牝馬もちょこちょこ勝ってますし、先輩はアーモンドアイ・ジェンティルドンナですから、ここを勝つなら今後もかなり期待しちゃいますよね。

 

3番 スズカダブル

予想オッズ単勝15.8倍、5番人気です。

前走朝日杯フューチュリティからですね。11番人気で13着かー。

11番人気でしたが、ちらほらこの馬が本命と言っている人も見かけました。

これまでの5戦、すべて違う騎手が騎乗しているんですが、今回は前走に続いて鮫島騎手が騎乗します。

実は、G1の大舞台を経験しているのはこの馬だけなんですね。

 

4番 トーホウガレオン

予想オッズ単勝3.4倍、2番人気です。

11月に4戦目で未勝利を脱出した1勝馬です。へー、これが2番人気なの。

芝1,800メートルでデビューして、その後芝2,000メートルで2戦、最後に芝1,800メートルの未勝利戦でようやく勝ちました。

「4戦目でやっと未勝利脱出」なんて言っても、実はずっと2着でしたし、負けた相手の名前を見るとかなり強い馬と当たってきたんだなという感じはしますね。だからこその2番人気なのでしょう。

気になるとすれば、芝1,600メートルは初めての挑戦ってことぐらいかな。

 

5番 クファシル

予想オッズ単勝4.3倍、3番人気です。

良血さんですね。エアグルーヴの孫で、母父はディープインパクト。父はモーリス。

ちょっと胸焼けするぐらい豪華な血統です。

新馬を1勝しての参戦です。意外だけど、新馬では2番人気だったのですね。

上手にゲートを出て、上手に逃げたという新馬戦だったようです。その時の鞍上はR.ムーア騎手。今回はD.イーガン騎手に乗り替わりです。

 

6番 シンゼンイズモ

予想オッズ単勝94.1倍、7番人気です。

昨年6月にデビューして2戦目で初勝利。その後函館2歳ステークスに挑戦するも7着に終わっています。次に札幌で走ったオープンのコスモス賞では5着。

そこから5ヶ月の休養明けでシンザン記念に臨んでいます。

なんだかんだ、人気よりは先着してるんですよね。

 

7番 ペースセッティング

予想オッズ単勝5.0倍、4番人気です。

京王杯2歳ステークスでの4着はありますが、あとは連を外してないので堅実と言っても良いかもしれません。

ああ、京王杯2歳ステークスって、あの。この馬は2番人気でしたから、悪い意味で荒らしてしまった側の馬ですね。

その後1勝クラスの万両賞では1番人気で2着。なんだか人気になりやすい馬ですね。

 

以上、7頭すべて確認しました。

今回は出走馬全てが1勝馬、つまり新馬か未勝利を勝っただけの馬ばかりということで、「実績」というものがあまりアテになりません。

その中でもそれなりに人気の差はついてますけど、実は誰が勝ってもおかしくないレースと言えるかもしれません。

負けてもたくさん走って経験を積んでいる方がいいのか、新馬1勝で無傷の馬が尊いのか。難しいですね。

あとはパドックで頑張るしかないですね。