欅並子の馬ウマ日記

競馬歴28年で、東京競馬場が主戦の競馬ライター、欅並子(けやきなみこ)がいろいろ書いてます。競馬予想、競馬文化にまつわるいろいろな出来事を、私目線でレポートします。競馬って、馬券を当てる以外にもいろいろ楽しいこと、ありますよね!(馬券も当てたいけどね)ほぼ毎日更新。

エリザベス女王杯2022 まずは軽く予習から始めましょう

こんにちは、欅並子です。

 

今週はG1のエリザベス女王杯を含めて4つの重賞、障害の重賞・京都ジャンプステークスも入れると4つの重賞が予定されています。

なんだか忙しいですが、ひとまずは、エリザベス女王杯の展望を中心にすごしていきたいと思います。

 

エリザベス女王杯の傾向について 古馬か3歳か?

昔から牝馬が好きなわたしにとっては、エリザベス女王杯は重要なレースです。

エリザベス女王杯、通称「エリ女」。

何度も話題にしていますが、わたしが競馬を見始めた1995年までは、エリザベス女王杯は3歳牝馬三冠の最終戦という位置づけでした。1996年に牝馬三冠の最終戦として秋華賞が創設されて、エリザベス女王杯は古馬も含めた牝馬の頂点を決めるレースとなりました。

秋華賞が10月の中頃で、エリザベス女王杯はそこからだいたい中3週の日程で組まれているため、3歳女王がそのままエリザベス女王杯で古馬の牝馬との対決に臨むこともできます。

しかし、ここ10年で、秋華賞を勝った3歳牝馬がその年のエリザベス女王杯を勝ったのは2013年のメイショウマンボ1頭だけです。そもそも3歳でエリザベス女王杯を勝ったのがここ10年でメイショウマンボと2017年のモズカッチャンぐらいですものね。

牝馬に関しては、古馬の壁は厚いということが言えるかもしれません。

とはいえ、今年の3歳牝馬からは、スタニングローズとナミュールの秋華賞1着2着コンビが揃って参戦を表明していて注目を集めています。

秋華賞1着2着の再戦といえば、2003年には秋華賞1着で三冠牝馬となったスティルインラブと、秋華賞2着のアドマイヤグルーヴが同じ年のエリザベス女王杯再び対決しました。結果は、アドマイヤグルーヴが1着でスティルインラブが2着と、順位が入れ替わる決着になりました。

今年のスタニングローズとナミュールがそんな熱い戦いを演じるのか、それとも古馬も黙っていないのか?

 

非根幹距離でのレース

エリザベス女王杯は、牝馬三冠の最終戦として行われた1995年までは芝2,400メートルで行われていました。1996年に古馬に開放されたのと同時に距離が200メートル短縮され、芝2,200メートルで行われるようになりました。

そこで、先週のアルゼンチン共和国杯でも勉強した「非根幹距離」についてのお話です。

エリザベス女王杯の芝2,200メートルという距離も、非根幹距離ということになります。

やっぱり過去の成績を振り返ってみると、ここ最近はずっとディープインパクト産駒は勝っていません。

昨年の優勝馬アカイイトは今年も出走を表明していますが、彼女はキズナ産駒ですね。それから、その前に2連覇したラッキーライラックはオルフェーヴル産駒です。

その他、優勝馬の父としてハーツクライ、ハービンジャーの名前も揚げておきましょう。

そもそも今年の出走馬の中でディープインパクト産駒は少なめですから、この情報がどのくらい役に立つかはわかりませんが、このレースでもちょっと「非根幹距離」のことは頭に置いておくといいかもね、というお話でした。

 

連覇と、外国馬の挑戦と

昨年優勝したアカイイトが出走を表明しています。

エリザベス女王杯を連覇した馬というのは過去に5頭もいて、決して珍しいことではなさそうです。とはいえ、連覇する馬というのは前の年勝ってから次の年にも勝つまでの間の競走成績も安定していることが多いのですが、アカイイトはそこから考えると少し雰囲気が違うような気がします。

この流れで連覇した馬について調べてみたところ、海外から参戦して優勝した馬・スノーフェアリーの名前が出てきました。

スノーフェアリーは2010年と2011年にエリザベス女王杯を連覇しています。

今年参戦する外国馬、マジカルラグーンは「海外から、11年ぶりの参戦」と伝えられています。つまり、スノーフェアリー以来久しぶりの外国馬ということですね。

マジカルラグーンはアイルランドオークス馬とのことですが、それもスノーフェアリーと同じなんですね。

外国馬、特にヨーロッパの馬の評価って難しいと思うのですが、ここでもやっぱり「非根幹距離」の話って効いてくる可能性があります。

芝2,400メートルで行われるジャパンカップではヨーロッパの馬はさっぱりですが、2,200ならなんとなく「アリ」なんじゃないか、と思わされます。

 

以上、エリザベス女王杯の全体的な傾向とこれまでのデータなどを軽く予習してみました。明日以降は、具体的に注目馬について考えていきたいと思います。