欅並子の馬ウマ日記

競馬歴28年で、東京競馬場が主戦の競馬ライター、欅並子(けやきなみこ)がいろいろ書いてます。競馬予想、競馬文化にまつわるいろいろな出来事を、私目線でレポートします。競馬って、馬券を当てる以外にもいろいろ楽しいこと、ありますよね!(馬券も当てたいけどね)ほぼ毎日更新。

東京競馬場 乗馬センターのホースショーを見て思ったこと

こんにちは、欅並子です。

 

東京競馬場では、開催日に「アトラクションホースショー」というイベントを行っています。

わたしは10月22日(土)富士ステークスの日にも競馬場に行って、ホースショーを見てきました。

 

イベントは、東京競馬場の東の端にある乗馬センターで開催しています。

乗馬センターに隣接する日吉ヶ丘という芝生公園に階段状の観覧スペースが用意されていて、そこから乗馬センターの馬場を見る形で観覧します。

 

 

こんな感じ。

この日の演目は「ファンタジックホースショー」でした。

ほかには「トリックホースショー」「アンダルシアンホースショー」などがあって、日によって演目が違うようです。

この日行われたファンタジックホースショーは、白い馬と一人の乗り手による演技でした。

白い馬の名前は「ファンタスティコ」。ポルトガル産のルジターノと呼ばれる品種の馬です。ひょっとしたら「ファンタジック」というのはファンタスティコがやるからファンタジックなのかなー。

ファンタスティコの毛色は「佐目毛」という種類で、ピンク色の肌で白い毛が生えています。そして、青い目をしています。

ピンク色の花の飾りをたてがみに編み込んでとてもかわいくおめかししていました。

 

 

ショーの内容は口で説明するよりも、YouTubeに公式動画が上がっていますので、詳しく知りたい方はこちらをご覧になるのが良いと思います。

 

www.youtube.com

 

鞍も、ハミも手綱もつけない裸馬の状態でこれだけ人の言うことをよく聞いて芸ができる馬ってすごいと思います。

合図に合わせてお辞儀をしたり、前脚を折り曲げて乗り手が乗りやすいように体勢を低くしたりもできますし、乗り手が言葉で発する指示を耳で聞いて従うこともできて、本当に賢い馬です。

裸馬に乗りながら姿勢を変えて後ろ向きになったり、乗り手の方の技術もすごいと思いました。

乗り手の方は、フランスに行って馬術を勉強してこられたとのこと。

ショーをやる以外には、誘導馬に乗ってコースに出ることもあるJRAの職員さんです。

 

ショーの時間は14:45~15:00の15分間。

ショーを見終わってスタンドに戻ったら、ちょうど第10レースが始まる、という頃合いです。

頑張れば、10レースのパドックをサッと見て馬券を買ってからショーを見に来ても間に合う時間ですが、パドックは競馬場の西の端で、ショーが見られる日吉ヶ丘は東の端。東京競馬場の長い直線(500メートル以上あります)を、端から端まで移動するのとだいたい同じ距離になるので結構キツいと思います。

わたしは、第10レースの馬券を購入するのは見送りました。

 

ショーの人馬が出てくるのを待つ間、会場では子ども向けの歌が流されていました。

場所も日吉ヶ丘で、子ども向けの遊具やアンパンマンのモニュメントなどがあるすぐ近くなので、子ども連れの観客が比較的多めでした。

ただ、ショーの内容はどちらかというと大人向けだと思いました。

音楽を流して人と動物による芸を披露するといえば水族館のイルカショーなどを連想しますが、馬はイルカのジャンプほどのインパクトやスピード感はありません。

特にこのファンタジックホースショーは1人と1頭で行う演目なので、言ってしまえば、かなり地味なのです。

せっかく集まった子どもたちが途中で飽きて、

「これ、つまんない!」

と立ち上がってしまったりしていたのは残念でした。

馬が好きで、馬が見たくて来たわたしにとってはとても素敵なショーでしたが、ただ親に連れて来られただけの子どもにとっては、それほど興味が惹かれるものではなかったんでしょうね。

それもよくわかります。

ショーの凄さを味わうには、それなりの下地が必要だと思います。つまり、このショーって、ちょっとマニアックなんですよ。

 

そもそも、ホースショーは誰のためにあるのでしょうか。

もともと競馬が好きな人は馬券を買うほうが楽しいのでホースショーを見ているヒマはないかもしれない。

だから、このショーはおそらく、競馬好きな人に連れられて競馬場には来たけど、馬券を買う以外にもちょっと気が紛れることがあると良いなと考える人のためのアトラクションですね。ターゲットは主に女性と子どもになるでしょうか。

そういう人たちに、馬に親しみを持ってもらって、できれば馬を好きになってもらうための取り組みなのだと思います。

UMAJOの取り組みと方向性は同じですよね。

でも、このマニアックなショーではどうでしょう?

それって成功してる?って思ったのです。

 

わたしが第10レースの馬券を見送ってホースショーに来た理由は、先日書いたこの記事と関係しています。

 

www.keyaki-namiko.com

 

この記事で最後の方に書いたのは、

競馬場にアイドルホースが来れば人が集まる。そのアイドルホースは、ひょっとしたら競走馬じゃなくても良いのでは?

という思いつきでした。

ショーに出演していたファンタスティコは、アイドルホースになれる要素は十分あると思いました。

もう少しキャラを立てて、たとえば「ソダシが出るなら競馬場に行こうかな」ぐらいの感じで「ファンタスティコに会いに競馬場へ行こうかな」って人が増えると、アイドルホースのフィーバーとはまた違った安定的な来場が見込めるし、ホースショーの客席ももっと熱くなるのではないでしょうか。

ホースショーのお客さんが盛り上がっていたら、今まで乗馬センターのことを知らなかった人たちも「なんだなんだ」と集まって、そのうちひとつの名物みたいになってくるんじゃないでしょうか。

 

別の日に東京競馬場に行ったときに乗馬センターに立ち寄ってみたところ、この日は非番のファンタスティコくんが厩舎前の広場でのんびりすごしていました。

 

 

馬服着て完全にオーラ消してますね(笑)

佐目なので、ちょっとジト目っぽいのかわいい。

わたし多分ファンタスティコのぬいぐるみがあったら買うわ!

ピンクの花の髪飾り付きだといいなあ。

そして、ちゃんと青い目にしてあげてください。

 

実は、乗馬センターも公式サイトを作ってPRしてるんですよね。

 

jra-tokyo-jobacenter.com

 

おがわじゅりさんのイラスト使ってかわいいです。グッズがあるなら欲しいです。