こんにちは、欅並子です。
長いこと競馬をやっていると、時々ひょんなことで普通の人は入れない場所に潜入できる機会が転がりこんでくることがあります。
前に書いた栗東トレセンに行った話なんかもそうなんですが。
今回は、東京競馬場のウラ側に入らせてもらった話です。
といっても、これはコネとかではなくて、JRAが公式で開催したイベントに、厳正なる抽選の結果、参加する権利を得たものです。
それは、2013年10月12日(土)のことです。
東京競馬場にお昼前ぐらいに行ったら、フジビュースタンド3階のちょっとした広場で「バックヤードツアー参加はこちら!」みたいな看板が出てまして。
近づいて係の人に聞いてみたところ、その日の最終レース終了後にバックヤードツアーっていうのをやるから、応募用紙に名前を書いて、そこの箱に投函していってね、と。
その日は子連れで競馬場に行っていましたが、たしか、1つの抽選番号でお連れ様4人ぐらいまでOKとかだったと思います。
その抽選申込みはあと3分ほどで締め切るから、などと言われたため、とりあえず急いで応募用紙に名前を書きました。同じ番号が書かれた半券を切り取って、投票箱のような箱に投函しました。
その後、しばらく普通に競馬を楽しんでいたら、ターフビジョンに「今日のバックヤードツアー 当選番号発表」という画面が、大きく映し出されました。
当選番号がいくつか並んでいる中に、なんと、手元の半券と同じ番号があるではありませんか。
締切直前に投函したのがよかったのだと思います。自分の番号の紙がちょうど抽選者の手に取りやすい場所にあったんでしょうね。
どのくらいの確率だったのかはわかりませんが、それにしても大変幸運なことです。
その日の競馬のことはあまり覚えていませんが、普段ならメインレースが終わればぼちぼち引き上げるところ、最終レースまで見届けてから集合場所に移動しました。
集合場所は、東門近くの乗馬センターの前。
そこからの移動は小型のバスに乗って行います。
バスには…どこのマスコミの方だったか忘れたけど、お話の上手な競馬記者?っぽい方がガイドとして同乗していました。
誰だったんだろう。お名前がどこにも残ってない。残念。
バスは地下馬道を通って、まずは3コーナー内馬場へ。
そこには何があるかって、アレです。かの有名な大欅。
欅の下にはその土地にゆかりのある名家の先祖代々の墓所がありますが、ツアーの最初の目的地がまさにその場所。
向かう道すがら、大欅にまつわる怪談を聞かされ、ビビりのわたしはすっかり背筋が寒くなりながらの降車となりました。
「近くまで行きますが、これは本当に真面目な話、お墓の写真だけは絶対に絶対に撮らないでください」
などと釘を刺され、ビビりもマックスです。もちろん、写真なんか撮らないですよ。
墓所の正反対を向いて、馬場の写真を撮ります。
散水車の前に見えるKEIOのバスに乗ってきました。
大欅の下でビビりまくったあとはもう一度バスに乗り、またもや地下道を通って今度は芝コースの外側、3コーナーの手前あたりに移動します。
芝コースの外側には案外幅の広い土の道があります。バスは、その土の道の上を走ります。
芝の保護のため、わたしたち参加者もコースに立ち入ることはできません。
土の道の上から、手を伸ばして芝の感触を確かめることだけは許されました。
まあ、触っても「ほーーー」って思うだけなんですけど。
最終レース後なので、もうずいぶん日が暮れてきました。
向こう正面の3コーナー寄りからフジビュースタンド方面を望む。
夕焼けが綺麗ですね。
ほんとにね、夢の中にいるみたいな。競馬ファンやっててよかった~って、なんだか胸いっぱいでした。
この景色を満喫したあとは、いよいよツアーの最終目的地、芝2,000mのスタート地点へ。
この2週間後に行われる天皇賞(秋)のスタート地点になります。
バスに乗って芝コース向こう正面の外周を、馬の走る方向とは逆向きに走ります。
はい、こちらが2,000mの標識です。
ファンファーレまで馬たちが輪乗りしてる待機場所……の、時計。
天皇賞(秋)に出走する馬たちは、ゲートが開くと、まずこの風景の中に飛び込んで行くわけですね。
あ、ゲートが仕舞ってある。
はい、これにてツアーは終了です。
芝2,000のスタート地点は1コーナーの外側。
西門の近くなので、そのまま徒歩で解散です。
ツアー客のお帰り口のために、スタンドとコースの境にある柵がひっそりと開けてありました。(普段はちゃんと閉まってます)
そして、現実社会へ復帰。
もうすっかり日が暮れて、スタンドの明かりが綺麗でした。
以上、東京競馬場のバックヤードツアーの思い出でした。
10年近く前のことですが、写真見てるといろいろ記憶が蘇ってきますね。
当時は、発信などしていなかったので、写真はずっとフォルダの中で眠っていました。
このたび、こうしてお披露目することができてよかったです。