欅並子の馬ウマ日記

競馬歴28年で、東京競馬場が主戦の競馬ライター、欅並子(けやきなみこ)がいろいろ書いてます。競馬予想、競馬文化にまつわるいろいろな出来事を、私目線でレポートします。競馬って、馬券を当てる以外にもいろいろ楽しいこと、ありますよね!(馬券も当てたいけどね)ほぼ毎日更新。

わたしが初めて行った競馬場・京都競馬場のこと

こんにちは、欅並子です。

 

わたしは20年ちょっと前に関東に転厩するまでは関西馬だった、という話をしました。

関西圏には阪神競馬場と京都競馬場、ふたつの競馬場がありますが、住んでいた場所から行きやすかった京都競馬場を自分の心のホームグラウンドとしていました。

 

わたしが初めて足を踏み入れた競馬場も、京都競馬場でした。

それは、1995年6月4日のことでした。

1995年というのは阪神大震災があった年です。

阪神競馬場も震災の被害を受けて使えなくなっており、その年の宝塚記念は阪神競馬場ではなく京都競馬場を舞台に開催されたのでした。

この話を聞いたら「あのレースか」とピンとくる方もいるでしょう。

そう、3コーナーの通称「淀の坂」の下りのところでライスシャワーが転倒し予後不良となってしまう、あの事故のあった、第36回宝塚記念です。

わたしはあのレースを、その場で見ていました。それが競馬場デビューでした。

 

現場で見ていたからといって、ライスシャワーがその後どうなったのかをその場で知ることはできません。むしろ、テレビで見ていた方の方がそのときの状況を正確に把握できたでしょうね。競馬場では、レースの実況アナウンスはありますが、場内にいる一般の観客に最新のニュースが伝えられるような仕組みにはなってませんしね。

だから、わたしは結局何が起きたのか正確には何もわからないまま、「なんか心配……」ぐらいのモヤッとした気持ちを抱いて競馬場を後にした、と思います。

当時はスマホどころか携帯電話すらもない時代でした。家に帰ってもインターネットはありません。

きっとわたしは、その晩のテレビのニュースか、翌朝の朝刊でライスシャワーの死を知ったものと思われます。

 

その宝塚記念の優勝馬の名前はずいぶん遠い記憶の彼方に霞んでしまっていました。今、このレースについて調べてみて、ああそうだった、と思い出したぐらいで。

優勝馬は、ダンツシアトル。シアトルスルー産駒の外国産馬でした。

ダンツシアトルも、宝塚記念に優勝した後に屈腱炎を発症し、そのままレースに出走することなく引退してしまいました。調べてみると、デビューからずっと脚部不安を抱えながらの競走生活だったようですね。

引退後は種牡馬となって、主に九州などで繋養されました。2020年老衰のため死亡。

亡くなったとき30歳だったということなので、ずいぶん長生きだったと言えるでしょう。

 

ちょっと話が横に逸れました。

というわけで、衝撃の競馬場デビューを果たした京都競馬場ですが、その後も思い出深い出来事がたくさんあって、今でもわたしにとっては特別な競馬場です。

 

京都競馬場は、2020年11月から現在に至るまで、大規模な改修工事のため開催を休止していますね。

リニューアルオープンは2023年4月の予定、とのこと。

休止に入った当初は、2年以上もお休みか~長いなあ……と思っていましたが、気がつけば残り半分を切っていました。

 

わたしは関西の実家に帰るとき、京阪電車を利用します。京阪電車の線路は京都競馬場の真横を走っているので、車窓から京都競馬場を見ることができます。

競馬場が見えるといっても、普段はスタンドぐらいしか見えないのですが、今年の春に帰ったときは手前の大きなスタンドが解体されており、馬場まですっかり見渡すことができました。ちょっと貴重な光景ですよね。

馬場の方にも重機がたくさん入って工事が行われている様子が見えました。

 

競馬場の改修については、こちらの記事に詳しく書かれています。

 

hochi.news

JRAの10場で唯一円形だったパドックは他場と同じ、だ円形になる。2階部分は360度、どこからでも見られる構造に。出走馬の歩様が見やすくなるというメリットが期待できる。

 

京都競馬場といえば、パドックがまん丸の円形なのが特徴的でしたが、この改修で他の競馬場と同じ楕円形に変わるそうです。

京都競馬場のパドックは、観客と馬の立ち位置の高さがだいたい同じで、馬の脚元までまっすぐ写真を撮れるのが良かったんですよね。どんなパドックに変わるのか気になるところです。

 

ヒシアマゾン 1996年11月10日 エリザベス女王杯 京都競馬場

こちら、京都競馬場のパドックで撮った、とっておきの写真ですが、大昔のWebサイト用なのでサイズが小さいですね。

ここに写っているのは、ヒシアマゾン。

彼女の話は、また別の機会にあらためてたっぷりしたいと思います。